安否確認

鍵屋らしい裏話を今回は紹介しようと思います。
鍵屋ならではの仕事というと安否確認があります。
安否確認というのは家族や知り合いと連絡がとれなくなって心配だから家を開けて確認したいというものです。
依頼してくるのは家族であったり、会社の人であったり、友達であったり、様々なです。

また、近所の人が最近見なくなって心配だから安否確認したい、といったことや不動産会社、マンション管理会社から依頼されることもあります。
時には警察からの依頼なんていうことも・・・。

中に人がいて何事もなければほっと一安心ですし、夜逃げしてもぬけの殻となっている時にも拍子抜け程度で済みます。
やはりいちばん気分が落ち込むのは家の中でお亡くなりになっている時ですね。
特に数日建っていると遺体の腐乱も進んでいます。こればかりは何度この現場に立ち会っていても慣れることができません。

また、病気や老衰が原因でない場合にも時にはあります。
そういう時に遺族の方の近くにいるわけですから、こちらとしても本当に辛いことです。

最近はお年寄りの孤独死が増えているという話もよく聞きます。
家族に看取られることなく一人でなくなっていくというのはかなしいことですね。
近所の人など、地域社会全体でそういったことを少しでもなくせるようにしていくべきなのでしょうが・・・・。

 

門扉の鍵も

一戸建てのお宅だと門扉がついているご家庭も多いです。
しかし、門扉の鍵までしっかりと施錠しているお宅は意外と少ないかもしれません。
いちいち施錠しないといけないのは面倒だし、門扉なんて鍵をしめていようがしめていまいが関係ないのでは?と思ってしまうからです。

たしかに、門扉の鍵は内側に手を伸ばせば簡単に鍵を開けてしまえます。
しかし、門扉の鍵には思っている以上に効果があるのです。

たとえば、空き巣がどの家に侵入しようか物色しているとします。
そこである家に目星をつけて門扉に手をかけたところ、鍵がかかっていて開かないとします。
するとその空き巣は「この家は防犯意識が高そうだから侵入するのをやめよう」とかんがえるのです。
たとえ門扉をあけて入れたとしても他のところでセキュリティがしっかり仕掛けられているとかんがえるからです。

ですから門扉の鍵にはとても効果があるのです。

たしかにいちいち門扉の鍵をかけるのはめんどくさいと思うかもしれません。
しかし、そうやってめんどくさがることが空き巣に「この家はだらしがないから入りやすそうだ」と思わせるポイントになってしまいます。

防犯とはめんどくさいものです。それが当たり前のことになってしまえばめんどくさいという気持ちもなくなってくるでしょう。お出かけの時、家に帰ってきた時、必ず施錠をするようにしましょう。

下駄箱の鍵

植木や郵便受けに合鍵をおいておくと悪用されたり盗まれたりする可能性があるから危険、ということはよく言われます。
しかし、実は家の中においてあっても鍵を盗まれてしまう可能性があるのです。

鍵屋をやっていると玄関の下駄箱の上においていたはずの鍵がなくなったので今すぐ鍵交換をしてほしい、と頼まれることがままあるのです。

また、なんとなく下駄箱の上の鍵をみてみたらなくなっている気がした。しかしその時は家族が持っているのだろうと気にしなかった。しばらくすると鍵が戻っている。が、今日外出から帰ってきたら家に人が侵入したような感じがする。気味悪いので鍵を交換して欲しい、というご相談を受けることもあります。

こういった場合、どうやって、いつのまに、誰が鍵を盗んでいったのかというのはわかりません。
玄関の鍵が開いていて、知らない人がこっそり入ってきて鍵だけとっていったのかもしれません。
鍵を忘れないように下駄箱の上においてあったりかけてあったりするご家庭は多いです。
しかし、このように知らないうちに盗まれてしまう可能性があります。
鍵は下駄箱の上のようなわかりやすい場所ではなく、人目につかないような場所に保管しておくようにしましょう。鞄の中などに常に入れておくようにすれば忘れるようなこともありません。

閉じ込められる

鍵が開かなくなって鍵屋に依頼が来ることは多いですが、時には中に人が閉じ込められてしまったので早く来て欲しいと言われることがあります。
夏場などの人の閉じ込めだと熱中症などの危険性もあるのでこういったトラブルには素早く対応しなくてはなりません。

よく人が閉じ込められてしまうのがトイレです。
トイレ他には浴室などもあります。
鍵が壊れて内側から開けることができなくなってしまうのです。
なぜこのように壊れてしまうかというと、トイレや浴室などに使われている鍵というのはあまり頑丈ではないからです。
玄関に使っているような立派なものではないので壊れてしまうことがあります。
また、トイレは玄関よりも開け閉めの頻度が高いです。それだけ、経年劣化や仕様による内部破損が起きる可能性が高いのです。

浴室の方はそれほど使用頻度は高くありませんが、湿気が高く温度の変化も激しいので鍵が劣化しやすくなります。

鍵屋として人の閉じ込めトラブルに対応したこともあります。
トイレの鍵は内側からじゃないと開けることができないので開ける場合にはドリルを入れて錠前の本体と表面に穴をあけ、その穴から工具をいれて開錠します。

早く開けることができればいいのですが、時間がかかってしまうと大変です。家に人がいなければしばらく人に気づかれない可能性があります。
そのようなことにならないように、壊れそうな扉や鍵はあらかじめ修理しておくようにしましょう。